しみ治療全般にいえることですが、肝斑治療は特にトラネキサム酸内服のみであったり、トーニングの単独治療では効果が薄いため、当院ではトラネキサム酸内服+レーザートーニング+トラネキサム酸のイオン導入+ホームケア(ゼオスキンヘルス)といった複合治療をおすすめします。これを3ヶ月行うことで結果がでることが多いです。
レーザートーニング
レーザートーニングで少しずつメラニンを減らしていきます。非常に弱いパワーでレーザーを照射しますので、外部刺激で悪化する肝斑にも安心して照射することができます。2週間に1回の間隔で照射していきます。
トラネキサム酸イオン導入
肝斑に有効なトラネキサム酸を皮膚へ浸透させる治療です。塗布しただけでは浸透しにくいため微弱な電流を流すことで電気的な作用を利用して皮膚の真皮層にまでダイレクトに浸透させることができます。
レーザートーニング後に併せて行うことをおすすめします。
LED治療器オムニラックス
オムニラックスはマクロファージの活性化、血行促進、ターンオーバーの促進などの効果があります。
レーザートーニングで壊されたメラニンを深部ではマクロファージが取り込み血行で排出、浅い部分ではターンオーバーでの排出を促します。
レーザートーニング後に併せて行うことをおすすめします。
内服薬
トラネキサム酸の内服は肝斑治療の中心といっても過言ではありません。抗炎症作用、止血作用などの治療に幅広く用いられるアミノ酸の一種で、抗プラスミン作用でメラノサイトの活性化をブロックし、メラニン生成を抑え、しみを防ぎます。
ビタミンCは抗酸化作用でシミのもとになるメラニン産生を抑え、コラーゲンの生成を促進して毛穴、たるみを予防します。 ビタミンEは紫外線により発生した活性酸素を除去し、細胞の老化を防ぎ、若さを保つ働きがあります。色素の沈着防止により、しみやそばかすの予防効果があります。
外用薬・ホームケア
肝斑治療は毎日のホームケアを合わせて行うと早く、しっかりと効果を実感できることが多いため当院では積極的におすすめしております。
ハイドロキノンとトレチノインを上手に使うのが肝斑治療のカギといってよいと思います。
ハイドロキノン
ハイドロキノンはしみの原因のメラニンの産生を抑えるだけでなく、メラノサイトそのものを減少させる働きがあります。美白効果で有名なビタミンCやアルブチンの約100倍の美白効果があるといわれ、肌の漂白剤と呼ばれています。
ハイドロキノンアレルギーの方はご使用できません。
ハイドロキノンアレルギーの方はトラネキサム酸の外用をご使用ください。
トレチノイン
トレチノインはビタミンA誘導体の一種です。強力なターンオーバー促進作用で新しい真皮と入れ替え、お肌の奥にあるしみを排出させる作用で効果を発揮します。お肌の剥離作用が強く、使い始めは痛みや皮むけしますが、次第に慣れていきます。
ZO SKIN HEALTH
ZO SKIN HEALTHは当院スタッフが自信をもっておすすめしているスキンケアプログラムです。中でもセラピューティックプログラムは前述のハイドロキノンとトレチノインを使用する集中ケアで、様々な治療を試してみたが満足を得られなかったという方にも使っていただきたいホームケア商品です。
ハイドロキノンアレルギーの方はご使用できません。
紫外線対策
紫外線は肝斑の悪化原因の一つです。
せっかく治療を行っても紫外線にあたると元に戻ってしまいます。
過剰なぐらい紫外線対策に気を使いましょう。
当院でも日焼け止めの扱いがございますのでお気軽にご相談ください。日焼け止めといえば、肌に塗るタイプが主流ですが、統計によるとほとんどの人が塗る量・こまめな塗り直し、塗りムラの観点から、日焼け止めを正しく使用できていません。飲む日焼け止めは紫外線を浴びた際に発生する活性酸素を除去するのと同時に、炎症を抑えることで日焼けによるしみ・肌老化を防ぎますのでこちらもあわせておすすめしています。